となりのしばふ

日々の記録と内省と

雑記211223

f:id:loupfnc4:20220122104001j:plain幼馴染が結婚することになった。家が近くて保育園が一緒、小学校では何度も同じクラスになり、中学校では同じ吹奏楽部に入部した。だから彼女とは約10年という長い月日を毎日いっしょに登下校していたことになる。子どものころも大人になった今も笑顔のかわいい明るい子だ。彼女は大人になったら東京に行って素敵な旦那さんを見つけて結婚したいとずっと言っていて、都会に出る気も結婚願望も全くなかった私とは対照的だったのだけど、どこかウマが合っていっしょにいるのが自然だった。彼女が宣言通り高校卒業とともに上京して働き始めてから数年間は定期的に連絡を取っていた。けれど私が地方で就職して彼女も東京での生活に慣れた頃には、連絡を取るのは数カ月に一回、半年に一回……と減っていき、最近では年に一回LINEでメッセージを送る程度になっていた。そんな中での突然の結婚報告。とても驚いた。諸事情あって、私を含め友人たちには事後報告になったそう。彼との紆余曲折やのろけ話をリアルタイムで聞きたかったような気もするけれど、昨夜LINE電話で久々に見た顔が幸せそうだったので良しとする。

彼女の顔を見て話をしたら、年内に結婚祝いだけでも送りたくなって、年賀状(まだやっている)と並行してプリザーブドフラワーの写真立てを作っている。コロナ禍もあって結婚式はせずにウエディングフォトだけ撮るとのことだったので、撮った写真を入れてほしくて。たぶん、彼女に送るいっとう大きな贈り物になると思う。お花の配置があらかた決まったら、小さなウサギの人形に着せるタキシードとウエディングドレスを縫う予定。あと手紙。物心ついたときから10年間を一緒に過ごした私から、彼女へのありったけのお祝いを込めて。恥ずかしくて面と向かっては言えないようなことも書こう。

高校に入って数カ月が経った頃、たまたま電車の中で彼女と会ったので「久しぶり~」と再会を喜び、久々に一緒に帰ったことがあった。駅からお互いの家までの短い道のりの間で彼女が「毎日いっしょに歩いていたのになんかおかしいね」と言った。それから、数カ月前までは家の近くの交差点で別れるときの言葉は「また明日ね」だったのに、「じゃあね」になったのが変な気持ちだとも言った。それを聞いたとき、彼女は私が受け流してしまうような日常の些細で大切なことに気付けるひとなんだなあと妙に感心したことを覚えている。彼女は、これからは旦那さんとそういう小さな幸せを積み重ねながら暮らしていく。

旧友が結婚した時に感じる特大のうれしさと一握りの寂しさが、幼馴染の彼女の場合は、特に染みる。