となりのしばふ

日々の記録と内省と

雑記211207

徒歩通勤者なので「最近ガソリンが高いなあ~」とぼんやり値動きを見守っていたのだけど、今冬は灯油も高値と言われればさすがにぼんやりもしていられない。ファンヒーターは真冬の命綱なので、灯油がこう高いと困る。と引っ張り出してきたのが着るこたつ。足先から胸までを包む電気毛布なのだけど、机に座って軽作業をしたり動画を見たりするのにこれがあるのとないのでは寒さが全然違う。これにダウンベストを合わせて着ると、今のところはファンヒーターなしでもやっていけている。コツは、着る前に必要なものを手の届く範囲に集めておくこと。ノートPC、筆記用具、ひざ掛け、手芸用品、読みかけの小説、借りた漫画、電卓にレシート、充電器、電気ケトル、お茶っ葉、チョコレート、etc.…。机を中心に半径1mに私物がぎゅっと集まっている光景は見るたびに“巣”みたいだと思う。暖かくて居心地の良いこの巣の中で春まで冬眠したいなあ。でも残念ながら私は人間なので、朝になれば寒い寒いと悪態をつきながら巣を抜け出て、渋々会社へ向かうのである。

 

長谷川洋子「サザエさん東京物語」読了。もしかしなくても朝の連続テレビ小説マー姉ちゃん」再放送の影響です。テレビは長谷川家長女マー姉ちゃんことまり子さんに焦点を当てている一方、この本の著者は長谷川家三女の洋子さん。母親と三姉妹と女性ばかりでありながら、激動の時代を力強く生き抜いた家族の備忘録。日常の話や仕事の話、旅行記は面白おかしかったものの、晩年に姉たちと袂を分かって心の自由を求めた洋子さんの心情が切実だった。「サザエさん」と「いじわるばあさん」は小さい頃から慣れ親しんだ作品だからこそ、あの愉快な話が生み出された背景に隠された作者の真知子さんと家族たちの喜びや苦しみがリアルに感じて一編一編がじんと染みた。テレビでは磯野家が一文無しになり、ようやくまり子の仕事が軌道に乗り始めたところ。これからもさらに波瀾万丈みたいなので、毎朝ハラハラしながら楽しみたい。

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