となりのしばふ

日々の記録と内省と

雑記220112

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県内の一般家庭で正月によく作られている郷土料理といえば「のっぺ」だと思う。けれど我が家では食卓にあがったことがない。亡くなった祖母は生まれも育ちも県内の人だったけれどほとんど作らなかった。Kさんは故郷が青森なので言わずもがな。その代わりに正月が来るたびに祖母が作っていたのが、大根煮。大根煮という名前だけれど、大根の他に人参・里芋・ゴボウ・車麩・蒟蒻など雑多に入っている。特徴的なのは、大量の鮭のあらを骨が煮崩れるまで煮出して、その出汁で他の食材を煮ること。味付けはほとんどがあらの塩けで、最後に調整程度に味噌を加えるだけ。寒い冬に食べるアツアツの大根煮は染みわたるように美味しい。12月末から雪が積もっているのにおかしな話だけど、子どもの頃から冬は大根煮で育ってきたから、これを食べてやっと冬が来たのを実感する。大鍋で大量に作って数日かけて食べて、残った汁で作る雑炊もまた絶品。祖母の代から変わらない、大好きな味です。

ところでこの大根煮、ほかの家庭で作っているところを見たことがないのだけど、本当に郷土料理なのだろうか。祖母はこれを誰から引き継いだんだろう。存命のうちに聞いておけばよかったなとしみじみ考える今日この頃。