となりのしばふ

日々の記録と内省と

雑記220322

f:id:loupfnc4:20220322155644j:plainハクチョウたちがカウカウと鳴き交わしながら隊列を組んで飛んでいく。日本で越冬していた彼らがシベリアに帰る「北帰行」が始まっているみたいだ。長旅の途中で羽を休めているのか、近所の田んぼでも雪の下の虫や籾をついばむ姿をよく見るようになった。飛行機も船にも乗らず、彼らは何カ月もかけて自分の羽だけで大陸に渡る。

2年ぶりに旧友に会った。彼女は高校時代の友人で、数年前に日本企業の駐在員として海外に渡り、現地の人たちといっしょに働いている。出会ったころからすっと一本の筋が通ったようなひとで、日本文化や食に詳しくかわいらしい一面もある素敵な女性です。とんでもなく連絡不精な私にも定期的にLINEをくれてありがとう。今回はコロナの影響で久々の帰国だったのだけど、最後に会ったときとまったく変わらず元気そうで本当に安心した。残雪を望む温泉につかりながら近況を報告し合うなかで、彼女は大きな転機の話をしてくれた。彼女はハクチョウのように自分の羽だけで未知の世界に渡るのだなあと、憧れのような寂しさのようなものをしみじみと感じた。その日が来たら、故郷の地で「元気でね、またね」と笑って手をふれる自分でありたいと思う。